【刀剣乱舞】刀ステ「義伝 暁の独眼竜」感想 

舞台「刀剣乱舞~義伝 暁の独眼竜~」6/14昼公演を観てきた。レポを兼ねたネタバレ感想。

【6/19追記・頂いたメッセージ情報より絵を追記したり、加筆・修正しました】
【7/03追記・日テレプラスの感想】

義伝 暁の独眼竜のシナリオ・概要

暁の独眼竜ポスター

コレが駅構内ポスターと言われるビジュアル!

 

脚本・演出は末満健一さんで前回と同じ。何人かはスタッフ変わってる。

あまりツイッターでもネタバレが回らない理由もわかった。見た人が楽しみを奪わないようにしてるんだね。あの驚きは凄かった。

席はプレミアでちょうど18番。「すごい、役者さんが私を見てる、目が合う」みたいな夢発言ができる

真ん中だからこそ、気づけたことも有る。段差がある位置で、役者の表情も見える。

殺陣は2階席以上のほうが全体を見渡せていいみたい。

ストーリー概要

※表記として史実的なものは基本的に西暦で統一。旧暦と1ヶ月ずれる。そこら辺に関してのツッコミは不要ね。

旧暦の15日というところがポイント。

関ヶ原の合戦、慶長5年9月15日(西暦1600年10月21日)に、伊達政宗が参戦して天下取るところを歴史修正。

歴史では上杉家と慶長出羽合戦してたので、伊達政宗は関が原には参戦してない。

本丸的には太鼓鐘貞宗が来たところ。他キャラは虚伝と同一キャラで、設定が続いてる。

7面の回想も関わってくるので、江戸に遠征にも行く。

構成

  • 1幕:70分
  • 休憩15分
  • 2幕:100分

全体で3時間5分の2部構成。起承転結というよりは序破急。1幕が序、2幕が破急。1幕で伏線を仕込んで、2幕で全部回収。

1幕で関が原を先に見せて、一旦日常の本丸に戻す。

キャラの人間関係と置かれてる立場をゆっくり見せてくれた。江戸に遠征させたり7面回想したり、遠足と言うなの遠征で無理なく政宗と会わせたり、丁寧に日常をやった。

おかげで、刀剣乱舞を全く知らずに俳優さん目当てで見に行っても、キャラの立ち位置は理解できる。

1幕が秩序の話だなぁって思いました。鶴丸いわく「驚きもない」そっからの2幕の無秩序展開、怖い。

歴史上の人物キャストとエピソード

メインどころは伊達政宗・片倉景綱(小十郎)・細川忠興の3人。

今回の刀ステにおける歴史的知識は、大河ドラマの『真田丸』をみてたら十分。

だいたい、「観劇に教養や事前知識は必要ない」ってのが映画・演劇産業の理念。

知っておいたほうがいい事前知識は「旧暦の15日前後が望月(満月)」という情報。

いつも元号+年だけなのに、なんであそこだけ慶長5年9月15日って旧暦で情報掲示したのか………。西暦ではなかったので引っかかってた。

史実の知識や、史実との整合性を突っ込むのは無粋で、知らなければ知らないなりにどうにかなる。知識は想像力で十分補える。

想像力が無い自覚があるなら、歴史を勉強するのもいいけど、いらないよ。

刀剣乱舞を知らなくとも、伊達政宗が好きな人が観てもきっと大満足。

伊達政宗がもう少し早く生まれて関が原に参戦していたら…って歴史の創作物のロマンどころだよ。それを食い止めるのが、細川忠興ってところも素敵。

虚伝のときも思ったけど、刀剣男士たちの持ち主を魅力的に描けてこそって所ある。持ち主の気質が、少しずつ刀たちに受け継がれてるところが垣間見える。

持ち主の生き様をうまく見せるだけで、刀達のバックグラウンドになる。「僕たちの主はカッコイイね」のセリフに集約される。

宮城公演があったら、地元の人歓喜だって。

伊達政宗


政宗公は一番の衣装持ち。おべべ、いっぱい着替えてた。

カーテンコールのみのお衣装も用意されてた。紫地羅背板五色乱星ってカーテンコールのみ? 作中も着ていたかな?

水玉は星を表してる。星は★ではなく、●表現されてた。家紋の●は、基本星をかたどったもの。

幼少の小十郎が右目くり抜く幼少話と、小田原城の戦い(1590年)で豊臣秀吉に死に装束で「遅刻してごめんね」って謝る話もある。

死に装束は1636年の外桜田上屋敷シーンでまた使う。外桜田上屋敷は今の日比谷公園。

ご子孫の伊達宗村と細川宗孝の「家紋がにてるから間違って細川が暗殺されたけど、伊達が機転を利かせてごまかした話」もぶっこんできた。時代が飛びまくる。

伊達政宗公の殺陣、大倶利伽羅と同じ?

片倉小十郎

小十郎に「右目を2度も失いたくない」っていうところは、BASARAのこじゅまさ同人誌10000回ぐらい見た。

片倉小十郎は代々当主がこの名前を襲名する。政宗の最期に居た小十郎は、2代目の片倉重長(景綱の息子)の方かな。

1代目がずっと最後まで右目として寄り添ってるのでもいいよね。

細川忠興

細川忠興はガラシャの旦那さん。伊達政宗となかよし。めっちゃキレやすいけど、芸術や粋はわかる。真田丸で石田三成の干し柿にマジギレしてたしね。

武人であり粋だなぁと思ったのは、畳の上で死ぬのかっていう政宗公の最期に、剣を握らせて逝かせるところです。小十郎とはちがう政宗の理解者。

政宗没1636年、忠興没1646年で長生きだったんですね。

歌仙を美人だってほのめかしていってくれてありがとう。あのシーンの「芸者」呼ばわりは、挑発の見下げる意味もあっただろうけど、良いんです、歌仙が美人さんだってわかれば。

タイトルの「暁」

タイトル、「関が原の暁の刻にいる政宗公」ってことだと思ったけど違った。政宗公の最期で「これが伊達と細川の夜明け」って言う。そっちの暁だった。

関が原の暁の刻だと、細川刀とのつながりが薄くなっちゃうけど、細川との繋がりの夜明けって意味なら納得。

歌仙がご子孫の話をしてくるのにも納得。

最後にタイトルの意味を回収する演出、好き。伊達政宗の人生ではなく、主軸は伊達家と細川家のお話。

九曜と竹雀のえにし

発生できるなら7面の回想を見ておこう。ラーメンの出汁が鯛なのや、油揚げなのもここの会話からかな。

でも、見ておかなくても平気。私は発生条件が厳しくて、回想を全部見れてない(そんなあの面に出せるレベルじゃない)ネタが分かるぐらい。

セリフがそのままなのは、再現してくれて嬉しい半面、脚本家の解釈でやり取りが入ると良かった。

そのまんまっていうのは原作重視のファンは嬉しいけど、一字一句同じで再現だとつまらない。

メディア展開でゲームと全く同じセリフを多用するの好きじゃない。「この人の脚本だからこそ生まれる、このキャラのセリフ」が皆聞きたくて、観に行ってる。

伊達の刀は伊達だけで完結。歌仙だけで細川と会って完結。小夜もまんばちゃんとのやり取りで完結って感じでした。

7面の回想をベースに3つの複数の主軸の話を並行でやってた(だから場面展開が多い)

虚伝は宗三メイン+織田の刀たちと本能寺の変の歴史改変って主軸があった。

義伝は群像劇。3つの群像劇を上から見てる三日月という構図。エピソード同士の対比があるわけではない。

「三日月が本命なサークルが、伊達プチあわせに発行した同人誌(カプなし健全)」っていったら、わかってくれるかな? オムニバス短編集。

政宗公と伊達家がメインかって言ったらそうでもなく、主役は?って言ったら小夜ちゃんかなぁ?どうかな?

推しが誰かによって「〇〇メインの話」って感想がバラけそう。

1599年の遠足

歌仙さんがワクワクしながら、旅のしおりを熟読してた。表紙絵はこんのすけ。

具体的な地名わからないけど(ふじのもり?)、政宗に会うってことは奥州の方なのかな?タケノコの時期ではなくどんぐりが拾える。

【追記】京都の藤森でした。藤森神社から伊達伏見屋敷跡周辺を伊達街道って言うらしいですね!!!(興奮) とうらぶスタンプラリーで5月末にココに行ったよ。

関が原の1年前って所が、審神者の手だれ感ある。審神者全くでてこないけどね。

刀達の伊達政宗との邂逅。俺の若い頃に似ているっていわれる大倶利伽羅。

同じ独眼を指摘されて「奇遇ですね」って偶然を装う光忠。各伊達の刀達の反応が素直。ずんだ餅くれる。

黒甲冑

物が語る「物語」ものに心が宿るというのは何度もいわれてて、刀に心が宿るのなら、武具である甲冑にも宿る。

そうだよね、武器の刀以外にも使用者の念が移っていい。付喪神は樹齢の高い木やら、長く生きた動物もそうだね。

こっちが武器の刀を具現化するなら、相手は防具の方を具現化する。設定に納得した。今ゲームの方で集めてる楽器にも宿ってそう。

伊達政宗の甲は、三日月の甲でわかりやすい。詳しくない人も伊達政宗ってわかるくらいの浸透度合い。

ダースベーダー感あるなと思ったら、そりゃダースベーダーの元が政宗の甲冑だからしょうがない。みんな知ってたの? 今知った。

日替わり部分

  • 1幕での畑当番の光忠が、どの野菜に話しかけるか(6/14昼はズッキーニ君)
  • 大倶利伽羅に持ってく朝食。おにぎりの具(6/14昼は卵ふりかけ)

光忠のエプロンも色も日替わり…?貞ちゃんの遠足の歌はアドリブ?ラーメンのところも?

日替わりで変化するものによって、役者の反応が変わらない限りは見逃してもいっか~。

おにぎりの具によって大倶利伽羅が喜ぶ時があったら、その日に行けなかったことを悔しがってしまう。

福岡公演はとんこつラーメンになったり、ご当地っぽい日替わり部分があるといいよね。

エンディング

番傘は黒地に金文字。

今回は対になる組み合わせになってた。光忠+伽羅で並んでも、伊達組4人でまとまりがいいなぁ!

演出について

今回は演出に注目して観た。

前回は「光忠と鶴だけをひたすら目で追うという」アイドルのライブ的な観劇の仕方をした。2.5次元正しい観劇。今回は作り手の意図をなるべく読み取ろうとした。

推しだけ観るという楽しみ方も手段であるけど、それは2回観劇できる場合にしようと思っただけ~(2.5次元3回目の観劇初心者)

対立概念が並んだとき「上手にいる人物のほうが強い(尊敬・畏怖の対象)」はわかる。

義伝は人間キャストがつねに上手側に配置されていて、分かりやすかった(退場する時、刀剣男子は下手、政宗は上手)

死に装束謝罪のときも、秀吉が上手で政宗・小十郎が下手。力関係に関して徹底してる。

天候と時間変化のセリフ

「雨を降らせる」演出が、悲しみではなく、伊達政宗の天下人への「決意」で使われてた。

相当悩んで揺れ動いたんだな。前の方にリアル天気の「雲行きが怪しい」ってセリフも受けてる。話的にも雲行きが怪しくなる。

雨のシーンにすることで、変なBGM演出もいらなくなるしね。

タイトルが「暁の」とあるように、今のシーンが朝なのか昼なのか夜なのか、時間経過が演出で表現される場面が多い。

舞台セットの背景表現も有るけど、季節、天候、時間がセリフで詳細がわかるようになった。

「タケノコの時期じゃない(4月~5月上旬ではない)」とか、「”朝”ごはんだよ」とか。

収穫できるのが、ズッキーニ・パプリカ・ナスだと梅雨明けの7月の本丸かな。歌仙と忠興セリフだけで、満月なんだなぁってわかる会話。

ライトの強さで、室内シーンと屋外の朝と夕方の光の量調節されてなかった?光の温度絶対違ってたよね?ライト設備にもふんだんに予算が割られてるのを感じた。

視線誘導と画角

今回はそんなに目線が忙しくなかった。3人舞台に上がっていたら、「Aの行動に対してBのリアクションを見た後にCのリアクションがくる」と言った具合に、一人ひとりの動きを把握できる。

セリフとセリフの繋ぎに間があるから、観る方も忙しくない。セリフの間を中だるみしてると評価するかは人による。

テンポが悪いって感じた人は、自分の中で舞台の編集(どこをカットするか)ができる人なので観劇上級者。冗長に感じる部分は、DVDになるときに解消されるハズ。

画角の狭さ

画角が前回ほど大きくない。今回は登場人数が少なく、ゆっくりと進行できる。

漫画で言うと、義伝は1Pあたり4コマぐらいで、一コマに3人までしか描かれてない。虚伝は1Pに8コマ割ってあって1コマに5.6人描かれてるという感じ

目が楽しいって意味で結構つかっちゃうけど「どこを見たらいいかわからない、目が足りない」って感想は、キャストや演出家にとって言われて嬉しい感想ではないのではなかろうか…?(観客の視線の動きに関して注目が引けなかったってことだから)

どこを見たらいいのかわからなかったごちゃごちゃしたシーンは、ラーメンの初めの方だけ。あそこは閑話休題シーンでいい。

作為的な視線誘導

役者さんのセリフ+視線による作為的な視線誘導が多め。

セリフに関しては「あれを見ろ」とかそういうの。「”政宗公の”○○が~」とセリフで次に何を見たらいいのか指示してくる

役者の視線による誘導は、遠足で政宗公に会ったときの会話で、光忠、大倶利伽羅は観客の方を向かず(観客にやや後ろを向けて)喋ってて、「ここは政宗公の嬉しそうな表情を見るところですよ!」ってしてくれる。

後ろ姿を前回よりも観客に見せるなぁって思った。

ファン的には「今、伽羅ちゃんはどんな表情してんの?ねぇ!?」ってそっちを主に見たい。観客に見せない構図にして観客の注目を政宗に集中させてる。

席によっては、その時の伽羅の表情が見えるというボーナスが有るのが舞台。自分がちょうどベストな席(真ん中)で、自分から見えないものは演出されない部分だと思って観てた。

ラーメンのところも、長椅子で食べてる三日月たちが後ろ向いてて顔全然見えないのと、まんばちゃんが表情隠してラーメン食べるのとかも、小夜だけ観客に向けてラーメン食べさせたのもそう。あそこは小夜の表情に視線を持ってく所。

そんなところが結構あって、今回は画面を演出でトリミングしてるって感じました。

照明

照明でも「今どこを見ればいいのか」舞台上での視線誘導してくれる。

照明演出は主に殺陣の所。右と左のライトを使い分けて、どっちに役者が動くのかわかるようにしてた。右に進むなら左からあてる等、光の向きがある。

あと、過去回想のスポットライトあたり。

舞台装置

確実に豪華になっていて、予算がかけられるようになった。

小夜と歌仙が星空の屋根の上で語らうシーンのセット、大人2名がのって壊れずに動く強度。

2階の階段を使う舞台装置ではなくなった。燭台切が屈んで障子から出てくることがなくなったんだね。虚伝のときぶつけそうで心配だった。

光忠の料理シーンのセットも、貞ちゃんプロデュースの電飾ピカピカで金がかかってる。シモジマに買いに行ってる、ハズ。ここで電源はどこから?と言うツッコミは無粋。

障子

小夜の刀のときの復讐の記憶回想が、影絵っぽくなってるのも、小夜が寝ている背景に障子してある。障子に映る影ってこういった世界観でしか使えない。障子=平面スクリーンな演出。

影絵も「小夜と輪郭だけ同じ別のもの」、みたいな意味合いがありそう。刀としての小夜の自我発達を促す。

障子は開け閉めで場面転換ができる。シーンを区切れるから、わりと便利背景。

上手下手にはけるときにカーテンや非常灯を見せなくていいという利点。

関ヶ原と本丸の場面移行

別のシーンを挟むことで時間の経過を表してる。ループしてる関ヶ原がインサート部分(静止画)で、本丸は時間が進んでる。

だんだん敵強くなってない? あと立ち位置が逆になるときなかった?(うろ覚え)

関ヶ原と本丸で視点が移行する場面は、場面転換が多い。関が原は1幕で1回、2幕で2回ぐらいでよかったかも。

何度も何度も繰り返してる、ループに気づいてるキャラとそうでないキャラが居るってのをわからせるためかな。

伽羅はこの場に居なかったはずの政宗に「来たか、伊達藤次郎政宗!」的なセリフを最初から言う。いち早くループに気づいてた。

伽羅ちゃんは政宗公に関ヶ原に参戦してほしそうだったから、声が嬉しそう。

こちら側(審神者)の意志でループしていない。敵側の力でループしてる(出られない)

関が原に参戦させても、結局細川の強い思いで倒される政宗。細川が時間遡行軍を阻止した形かな?

スクリーンにでてくる「敵の部隊名」で何回ループしてるかが分かる。183重改変部隊?みたいな名前ってことは183回ぐらいループしてる?

星の追尾背景の演出

刀ステの北の空追尾シーン
【追記】
説明が分かり辛いとのご指摘により、絵を追加しました。三日月難し―!!こんな感じに反時計回りに背景の星が動くので、配信のときによく観てね。

 

何度も関ヶ原の戦いの夜明けを繰り返してるって気づいたとき、背景が追尾撮影(カメラのシャッターを開けっ放しにして取った星空)の北極星を中心に円を描く星空になった。北の空では反時計まわりに星が動く=時間が戻ってることの暗喩

暁やら夜明けやら会話で言ってるのに、「東の空ではなく、なぜいきなり北の星空を出すんだろ?(直前まで東の夜明けの空だったのに)」って思っていた。

セリフではなく背景小物で暗喩的な演出をされると、ワクワクしちゃう!

あと、あの政宗公の黒甲冑の三日月部分は、アレは妙見菩薩の武運向上のあやかりで、「妙見=北極星」黒甲冑と北の空の北極星は演出として使いたいよね。

「円環からは逃れられんか」なセリフと呼応させて、円を描く背景にしたくて北の空だったのかもしれない。

三日月あたりのセリフ演出は結構気付ける。他の暗喩演出はこの星の追尾背景しか気づけなかった。

キャラ別感想

今回のシナリオに過不足ないメンバー。三日月+山姥切+伊達4人+細川2人。伊達政宗の刀ではなく伊達家の刀。

光忠が本命キャラなため、光忠についてわがままな発言があるよ、注意して。

三日月宗近

存在が圧倒的。今回の狂言回し+語り部。

殺陣は他のキャラが1対4~8人に対し、三日月だけ1対10で繰り広げられる。一気に画角広がる。そういう圧倒的ところは、シナリオでも演出でもやってほしかった。

さすが三日月だなって思ったのは、重症の小夜を真っ先に抱きかかえるのが三日月だったところ。

こういうときに動ける三日月。後半の黒鶴を抱きかかえるのも、三日月でよかった。

最初の方にあった三日月+鶴の爺手合わせ。ただの余興的なサービスシーンかなって思ってたら会話が伏線だった。

鶴は三日月の真意を知ってそう。三日月が何かを知ってて、それを驚かせたいという意味もあった。

シナリオ上の伏線要員。次回・次々回の刀ステで三日月を掘り下げそう感がある。次を見据えてる。次もチケットを用意されたい。

政府的に失敗した(時間遡行軍に負けた)他の本丸から来た、または、刀ステは今まであったことを三日月の思い出話として喋ってる、のどっちかかな?

ラスボス感が常にまとわりついてる。

山姥切国広

相談役を買って出ようとする自主性がでてきた。前回より近侍に慣れてきた感ある。他人に気を使う余裕も出てきた。なにかあると三日月に頼る。小夜への接し方は、前回の不動くんとは違う。

MITSUTADA’S COOKINGの助手。光忠の助手をやるからこそ「タケノコの旬の時期」を知ってたのかな。光忠と山姥切の、厨房での交流の可能性が高まる。

割烹着が脱げるときと脱げない時があるらしい。割烹着姿を大倶利伽羅に目頭を押さえられる。

割烹着は堀川君に「料理するならコレ着なきゃ駄目だよ兄弟!」って、着せられた説を押したい。自分で脱げないってことは、誰かに着せてもらったよね?

しかも紋が入ってるってことは、兄弟の分もあるよ!って着せられたんだよ。

ラーメン食べるところは、お弁当を蓋で隠しながら食べる子みたいだった。

小夜左文字

小夜ちゃんが笑うことが話の最終目的。

「”うちの”歌仙がすみません」うちのって言った! うちの歌仙という言い方!!

政宗公への歌仙が言い訳考えてるときの「大丈夫、歌仙はできるから、できる子だから!」っていう、お遊戯会の演技を見守る親御さんみたいな表情可愛い

敬語が使える小夜ちゃんが好きなんですよ。

小夜がいきなり何故か悩んでるのはどうして? 何か徴候があった? 伊達刀の吹っ切れてる様子を見て何か思い出しちゃった?

それか前回の刀ステでの宗三兄さまの苦悩を見て、主と自分について考えてしまったのかな。虚伝の続きという設定ならそうかな。極め修行に行くかどうかを迷ってたのか。

出てこないけど、宗三と江雪兄さまが小夜を大事にしてることがわかるセリフ、ありがとうございます。そういうの重要。

極め修行のシステムをステで取り入れられててよかった。悩んで悩んで緒見つけて極め修行に行く。

「野垂れ死ぬならそれまで」って三日月の反語の修辞技法もまた良し(ここぞとばかりに使って欲しいゲームのセリフ)

極め修行に行くとき、笠2個持ってくの?一つ置いていきなよ。次回があってそれに小夜が出てくるなら極めで出てきてほしいな。

足を使ったアクティブ殺陣は健在。

歌仙兼定

細川忠興に「自慢の刀」って言われて、花びら舞いそうだった。歌仙への一番の褒めワードは情緒的賞賛。

ここの「あなたは風流や雅がわかってない」って言っちゃった後に、忠興に「夜空(月?)見てみい」って言われて「あ~~」ってなる。

旧暦の14日夜。待宵の月なんだろう。戦場においても四季の移ろいをわかってる主。

旧暦や実際この日の月の形がどうだったかという史実はどうだって良いこと。

夜空をみて、歌仙さんが「僕の主はやはり花鳥風月の心がわかる風流な人だ!」って感動する場面。ほぼ満月ってことにしよ。満月一歩前の待宵月とか歌仙は大好きでしょ。

私の中で満月ってことになってるけど、ここは観た人何が見えたのか変わる。歌仙が何を見たのかを明確にしなかったということは、そういう演出なんだから。

間違って暗殺されてごまかし事件の「名月に九曜の消える~」っていう川柳もあって、細川家=満月みたいになってた。

九曜の家紋的に北極星かも知れない(直前に北の空の背景を見せたし)花鳥風月的な何かを歌仙に気づかせたってことにしたい。

二人称は敵に対しても「貴殿」、審神者に対しては「君」だったような…?

みんなが歌仙さんをゲームからでてきた美人さん。テクノロジーは2次元から3次元化を成功した。美人というより美丈夫。

本人も主張するように、歌仙は内面的な振る舞いの美しさを誇っていて、いわゆる「端正さ」重視かなって思ってた。

お箸の持ち方が本丸で一番きれいであってほしいっていうか、どんなに急いでても足音を立てずに歩く、そういう所。

今回「華を纏う美しさ」といった、外見的な美も添付されてることがわかって嬉しかった。色んな人に美人って言われてて満足。歌舞伎役者っていわれる華やかさもあるんだねぇ。

うんうん、わかる。「芸者」って言われるのは歌仙にとって褒め言葉ではないだろうけど、三斎様から見て華やかさがある眉目好いってことだから!

伽羅と歌仙がよく一緒に居た。小夜に「歌仙は人見知りで言葉数が多くなる」って言われていたとおり、江戸に行って、べらべら伊達家と細川家を伽羅に喋る。

主たちと同じく、僕らも仲良くしようぜ的な趣旨だったんだろうけど、伽羅ちゃんの「馴れ合うつもりはない」といういつもの態度。

「お小夜が…冷たい」「この子の保護者であり兄であり~」的なセリフで、仲良しアピールが激しい。

「さぁ二人組になって」ってイベントが発生したら、お小夜は自分を選んでくれるって確信してそう。

貞ちゃんに「之の字」って言われる。女房詞の隠語呼びは歌仙的に雅なんだろうか?どうなんだろう?

「伊達の刀は教育に悪い」っていうから、雅ではないと思ってそう。あと歌仙って名前気にいってそうだから、そっちで呼ばれたがってるしね。

「教育に悪い伊達の刀」に光忠は入ってない。光忠と歌仙の、厨房での交流の可能性が高まる。

殺陣に鞘を使わない。常に両手持ちの殺陣。重心低め。

太鼓鐘貞宗

他人にちょっぴり無配慮な小学生男子。「ちょっと、男子ぃ」って言われてそうな小学生。スクールカーストの上位層に、後藤くんと君臨してそう。

眉毛のしっかりした感じが公式の絵に忠実。

光忠との遠心力が本気ぐるぐるしてた。

偵察値の高いだけあって、敵がいることを小夜と2人で気づいてる二人の会話が良かった。詳しく言わずに「気づいた?」みたいに言う所、好き。

ふくらはぎの筋肉っぷりが良かった。ループするたび、勝手に貞ちゃんの尻を心配した。

殺陣も遠心力でくるくるしてた印象。マント的な翻りが有るキャラの華やかな殺陣。

まんばちゃんをもっとアクロバティックにした感じ。一応初陣なのでレベルが低い刀ぽさがあった(一撃で倒せてない/必殺が出せてない)

それは前回の不動にも感じたから、そういう指導なのかも。設定的にはレベル1のはず。

自分から攻撃を仕掛けにいく。機動を重視してるのか、短刀2名は自分から、太刀勢は敵からかかってくるのを受けて倒すっていう殺陣の印象。

麺の湯切りできない。スープに親指入っても「へーきだって!」っていって出しそう。

【追記】ツイッターのご感想を巡ってたら、実際にそんなことを言う日があったんですね。ラーメンのところも日替わりなんだ。

大倶利伽羅

一匹龍王。戦う刀であり戦以外に興味ない。

江戸の平和でのどかな民衆見て思うことあり。小夜ちゃんの話も、歌仙さんの話も聞いてあげる。

歌仙は刀としての自分を揮わなくなった晩年の文化人としての三斎様が好きで、大倶利伽羅は自分を振り回してる武人として政宗公が好き。価値観のちがいが二人のすれ違い表しててよかった。

歌仙の話より、小夜の話(武器として復讐に使われる)をよく聞いてたのはそういうことだろうし。主の強い思い(天下取りたい)を成し遂げるために、道具として自分を使われたかったのかな。

中の人いわく彼は戦闘マシーンだそうで、戦闘力が高い本丸のダメージソース。野球で言うところの強打者。

伊達政宗公との一騎打ち殺陣あり。一騎打ちするから、三日月以外だとループにいち早く気づいてそう。

心のどこかで政宗公に天下取って、そこで自分を道具として使ってもらいたかった。光忠は平時の料理と独眼という政宗らしさを受け継いだけど、伽羅はそういう戦闘部分以外の”政宗らしさ”をあまり受け継いでない気がする……。

ずっと伊達家の刀で、他の伊達刀より思い入れが高くて黒甲冑にトドメさせない所良かったね。

多分、平和が慣れなくて、政宗公に戦乱の世を謳歌してほしかったんだね。甲冑を政宗公が着てたときに、手にしてたのが大倶利伽羅だとすると、そりゃトドメさせない。わかる。

黒甲冑が取り込むつもりでねらったのは、本来だと伽羅だったっぽい? ポスターでメインっぽく配置されるから、そんな展開だとミスリードした。「若い頃の自分に似てる」発言もあったし。

伊達公の最後に立会った刀は伽羅だけ? 外桜田上屋敷のところは、誰よりも思いは強かった。

腹ペコなのでラーメンは食べます。そこのシーンで「雅じゃない」って歌仙さんに言った!歌仙さんの口癖を言った!

伽羅→光忠の二人称が気になってたけど、言わなかった。

猪野広樹さんの「女性だったら登場人物の誰に憧れるか」のインタビュー読んで。はやく!

燭台切光忠

「MITSUTADA’S COOKING」BGMからして楽しい。郷土料理カテゴリーのクックパッドの舞台化。

はなまるのうどんミュージカルのように、歌はつかない。

朝食を食べない伽羅(高校生)に、ご飯を食べさせたい母親感ある。そんなに執拗に構うのではなく、見守るって接し方。

政宗公を「政宗くん」呼び。政宗公の作るずんだ餅の味に近づけたい。

殺陣は長い足で足払い入りました! 行儀悪く足払い!

あと光忠は前も思ったんだけど、トドメ刺すときニヤけるよね? 表情が楽しそうというよりは「してやったり」みたいな表情をする。

「僕たちの主は、格好いいねぇ!」あ~~(言語機能の中枢の破壊)

「”鶴さんにとって”僕じゃ役不足かな」っていう至極謙虚な光忠。敬意の心(多分)自己否定を伴った黒鶴丸が主語の謙虚な光忠なんだ―(好意的な解釈)

「役不足」の他にもその場にふさわしくない言葉があって、小十郎のセリフで「かどわかされてる」ここは「惑わす」や「たぶらかす」の間違い? 戦国時代に使われてた「かどわかす」の言葉の意味がわからんのでなんとも。

最低限がクリアされていれば、コンテンツ作品に言葉に正しさは必要ない。出されたものは誤用も含めて全部演出。

精神的にも落ち着いてて、今回もそうだけど光忠を掘り下げることは他のメディアでもなさそうだなって思った。今回がないなら今後も掘り下げは、どの媒体でも描かれなさそう。その代わりに台所部分を担当する役目。

どのメディア展開でも、「ご飯を作るかっこいいお兄さん(コメディ担当)」でしかないのは、残念だな。

キャラ解釈の伸びしろのなさを刀ステの光忠に感じただけ。

キャラ解釈にそんなに違いはおきない安心感は有る。安心できたんです。ごはん係、重要なポジション。

ステ光忠は、プレイヤーのみんながイメージする「最大公約数の燭台切光忠像」安心感の塊。

期待しすぎてて、物足りなかっただけ~。安心感、重要。重要(言い聞かせる)

鶴丸国永

今作のヒロイン兼MVP。まさかの黒鶴丸。コイツァ驚きだ!

鶴丸オルタ、MMDで100000回ぐらい見た!

元の白から闇落ち衣装変化がわかりやすい。髪が一部白くて、そこが鶴丸の良心がまだ残ってる。

闇落ちシーンのスクリーン映像は、もう少しどうにかならなかったのかな。シリアスなシーンだけど飛び蹴りからの映像あそこは笑ってしまう。

横スクロールの洗礼を大いに受けそうなシーンだった。「WWWWWWW」ってたくさんコメントされそう。驚きと笑いが入り交じる。

鶴丸の衣装、構造的にしょうがないけどめっちゃはだける。立ち絵通りに細身でイメージ通りなんだけど、もっとご飯食べて…もりもり食べてって心配しちゃう。

色んな主の所を転々としてる。「俺が語れる物語は希薄でおぼろげ」だから、完全に取り込まれなかったのかもしれない。

鶴丸の言う「面白さ」ってのは、interestingであってfanではない。

漢字で言えば雅(grace)と粋(cool)の中間ぐらいの興(interesting

人を驚かせるだけのジジィキャラにされなくてよかった。鶴丸が求めてるのは「驚き」じゃなくて「興(たのしみ)」なんだよ。

義伝の鶴丸は、最初から最後まで興が乗ってた。楽しそうで良かった。

アンサンブル

殺陣にはやられ役に目が行く。

殺陣がレベルアップしてるのは、アンサンブルの方々のやられっぷりが素晴らしいから。あとSEのタイミングもピッタリ。三日月の大人数殺陣は集団演舞みたいだったよ。

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所感

今回は再演をするより、新作を発表しそうだと思いました。どう考えても次回作がある感じで終わる。

衣装・照明・美術・音楽のスタッフさんのこだわりをもっともっと知りたい。

前回よりも予算もクオリティ確実にアップしてるし。お衣装展示もあったらいいなぁ。黒鶴のお衣装みたいなぁ。

刀ステ 電子チケット特典

刀ステ電子チケット

スマフォの電子チケットだと、電子チケットのみのオリジナル特典画像(撮り下ろし)が見られる。気づかなかった……こんなのが有ることに気づかなかった! もっと主張して!

電子チケットの取り返しのつかない感が強くて席だけ確認して触ってなかった。絶対に気付いてない人たくさんいそう。この記事見たら特に光忠ファンは必ず見てほしい。

映像特典は、もぎった後(公開日以降)に見れるようになるのかな?

tixeeboxアプリ→「メニュー」→「アーカイブチケット」で閲覧可能。9/18まで閲覧できます。

メルヘン光忠

キャプション付けるなら「8等身のねんどろいど」

(これは特典なので皆様に共有するわけにはいかず、非常に画質の悪いサムネイルでぼんやりと御覧ください)

メルヘン光忠! 菜の花に囲まれながらタンポポの綿毛を見つめる光忠……。

どういうこと? 光忠ひとりだけねんどろいど写真。

画像を保存できない仕様になってて、特典であることを徹底してる。これ、当選してかつ電子チケットだけが見られるって、もったいないな。

これは虚伝のときもあったの?どんなのだったのか知りたい。

【追記】虚伝のときは写真ではなく動画だったらしい。次回もささやかな特典、期待したい(ご用意されたい)

電子チケットの普及

電子チケット普及に向けた「課題」

tixeeboxの取締役とDMM営業局長のインタビュー。刀剣乱舞の2.5舞台は電子チケットを主流にしていきたそう。

いきたい人が適正の価格でいけるシステムに、公式も取り組んでいるのがわかったよ。

電子チケットを普及させたいのならば、問い合わせがメールだけで「平日のみ 10:00 – 19:00対応」というのは改善点。

…土日の公演のときの当日のトラブルはどうするんだろう? 

電子チケットを推し進めたいならば、土日も電話対応までサポートしてないと。

トラブルに対する手厚い対応があったらみんなこれにするはず。

パンフとBD/DVDと千秋楽ライビュ配信【追記】

ライビュお疲れ様でした。

長期の公演で、役者さんがみるみる痩せていくのが心配。ご飯いっぱい食べて…!

期間中、舞台から降りたあとも、ずっと役になりきってブログやツイッターを更新していってくれる。負担のないようにファンサして欲しい!

舞台『刀剣乱舞』密着スペシャル前篇/後篇

日テレプラスで舞台裏の密着取材をやっていた

CSなのでスカパー。ケーブルテレビの方は契約を要確認。千秋楽が終わったらそのタイミングで再放送があるといいなぁ。

荒牧さん、足利のスタッフパーカー着て練習してた。足利市長はきっと感激してる。

まんばちゃんのマントのSEは、何種類も用意してある。

刀を抜く音や殺陣の効果音もそれに合わせて音響さんがその場でやってる。

鶴丸の衣装のチェーン部分のこだわりは、見た目をオフィシャルに近づけることと、動きやすさの機能的なところの兼ね合い。もしかしたら、色が違う銀のやつは黒鶴で使ってたりする?

徹底して女性スタッフを画面に一切映さない。いや、その気遣いはいらないよ。性別で映さないってこのご時世にそんな事しないで。なにそれ……ユーザーを低く見積もられてるのがわかるとがっかりするよ。

火災報知器の誤作動のトラブル

6/14昼公演は、途中で火災報知器の誤作動のトラブルがあった(別に舞台はそのまま進行)

小夜が矢で狙われるシーンだったので演出かな?って思ったぐらい自然に舞台は進行した。公演後に非常ベルは誤作動であったことのアナウンスと、ホールの張り紙で対応していた。

観客の皆がざわつかなかったのは、何事もなく舞台進んでほしいって全員が思ってたから。1回しか見れない舞台なのに、誤作動で舞台中断あったら泣いちゃう(火災報知器の作動=タバコだと思っちゃう)

あそこ会場は階段が多く、物販でスペース取ってて通路狭い。なにかトラブル合ったら混乱しそう。

普段の他の公演なら問題なさそうだけど、銀河劇場は物販・トレーディングで大勢並ぶのに向いてない。2.5次元舞台は、物販の待機列と在庫置き場が他より大変そう。

まとめ

アンケートに書くための下書きとして、レポ書き始めたのに収まらない……。

文字が薄いところと、括弧書きの中を消したらスッキリする。これは業者レビューではなく、個人のブログの記事なので。

こんのすけドリンクと伊達ねん

帰りは活劇コラボしてる刀剣茶寮さんに行きましたよ。かわいい~。

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